「なぜ仕事をしなければいけないのか。」 子どもからの問いに対し、村上龍は「13歳のハローワーク」という著書の中で、 それは食べていくためのお金を得るためであり、 そして充実した人生を生きるための生きがいを得るためだと言っています。 今は大変厳しい社会です。 こども達には、働くということの意味をしっかりと伝え、 なぜ働くのかを考えてもらう必要があります。 例えば、非正規社員の生涯賃金がいくら頑張っても一億円に達することはないという現実、 そして、引きこもりで親の保護を受けて生活をすることの未来、 家事手伝いで親の収入で暮らすことの未来を考えてもらわなくてはいけない。 そのためには、小学生までに将来への夢と希望を持ち、 中学校で現実にかなえるための方法を学び、 高校・大学でそのための距離を縮めるスキルを持つ。 理想だとしても、子供や生徒がひとりでそれらを学ぶことはできません。 学校やそれぞれの家庭だけでも、広く社会を知っているわけではない。 社会のたくさんの機会や助言、体験や経験が その子に多くの知識とチャンスとやる気を与えるのだと思います。 様々な機会を通して社会を体験し、いろんな大人の行動に触れることは、 多様な価値観を学び、多くの選択肢を手にする気づきになります。 また、社会での実践や体験が、自らの自信と確かな手ごたえとして、 それが夢や希望として心に抱くことから始まって、 かなえる具体的手段を得ることにもつながります。 そのための多くの機会やチャンスを創りだすということが、 この今の厳しい社会、特に若い方々の雇用に大きな問題を抱えている社会では、 私たち大人の大きな責任であるはずです。 青森県では「教育支援プラットフォーム事業」を推進しています。 「プラットフォーム」わかりづらい言葉ですが、 駅のプラットフォームをイメージして、 多くの人が楽に乗り降りしたり、異なる路線できた人が、 相互に乗り合ったり合流できる場と考えてください。 立場の違う人たちが互いに理解し合い、 協働で作業し合える場やしくみのことです。 つまり、これを教育に当てはめると、 「地域が子どもを育てる社会」を目指して、 地域の住民・企業・NPO・町内会・PTAなどの協力を得ながら、 学校・家庭・地域の中での充実した教育活動を支援していこうというしくみです。 これはそのまま、子どもたちのキャリア教育にもつながります。 「いい地域には、いい学校ができる」「いい学校は、いい地域にできる」 コミュニティスクールを推進している慶応大学の金子郁容教授の言葉ですが、 これからの教育には、地域との連携が不可欠です。 ぜひ、私たち自身も子ども達の教育に関わる当事者として “働くこと”の楽しさと厳しさ、そして生きがいを伝えましょう。 |
雪もほんのひと段落、小休止のようです いわば宿命と言える雪を相手に、黙々と雪かきをし、 追いつかない除雪の中、生活道路の凹凸の激しい路を通ります 人口30万の青森市の車道の除雪総距離は1352㎞ そして、今年度の除雪予算は20億3000万円です。 つまり、1人当たりの除雪費用は6700円であり、 1㎞当たりの除雪費用は150万となります。 昨年の冬を見ても「今年の雪は特別、大変なのは今年だけ」 とは言えなくなっています。 その覚悟で、考えていく必要があります。 今後も宅地の開発とともに、道路は増え続けます。 例え人が住まなくても、車や人が通っている限りは除雪しなくてはいけません。 人口が減り、高齢化が進み、働く世代が少なくなる。 それでも除雪費用は減ることはないと思われます。 コンパクトシティという考えは、 都市が無秩序に郊外へ広がっていくことによる 行政コストの増加を防ぐためのものでもありました。 青森市のような雪国では強く実感できる考えです。 幹線はまだしも、バス路線の除雪が追いつかない。 生活道路はなおさら後回しという現状です。 業者の重機が古くなりその数も足りず、排雪用のトラックが少ない、 契約とは言えこのままでは費用も追いつかないなど、 現在の除雪のシステム自体が様々な課題を抱えています。 それは、実は都市計画の課題でもあるということです。 昨年を踏まえてどれだけ対策がなされたのか、 現在の検証を含めて、この雪には速やかに対応しなくてはいけませんが、 同時に、来年もまた冬はやってきます。 春になり、雪が解けるとともに、その労苦や記憶も薄れることのないように しなくてはいけません。 ○「雪に関する市民相談窓口」 ▽青森地区 ・平日は、代表電話(TEL:017-734-1111)から「雪に関する市民相談窓口」 をお呼び出しください。 ・18:00以降、また、休日(土・日・祝日)は、直通電話(TEL:017-734-1157) ▽浪岡地区 ・浪岡事務所都市整備課(TEL:0172-62-1168)へおかけください。 <E-mailによる受付> yuki-sodan@city.aomori.aomori.jpへお送りください。 |
毎朝の雪かきで腰と背中の筋が張っています。 スノーダンプに雪を積み込み、運んで捨てる。 黙々と続ける作業の合間に、降りやまぬ空を恨めしそうに見上げるのが精いっぱい。 子どもの頃はあんなに雪が楽しいものだったのに、 いつからスイッチが切り替わったんだろうと不思議に思います。 この季節になると、雪の始末に汗をかきながら考えるのですが、 この「雪かき」という行為、もっと研究できないのだろうかと思います。 人間工学というか、臨床医学・スポーツ工学などで 「雪かき」で使われる筋肉や運動能力・運動量とかを分析して、 スポーツ選手の冬期間の筋肉強化トレーニングの一環に取りいれるとか、 雪の投げ方によってはそれぞれ違った部位の筋肉強化になるとか、 さらには連続雪かきによる持久力強化、 雪かき1回当りのカロリー消費量は・・・。 そんな具にもつかないことを考えていたら、 ちゃんと研究しているのがわかりました。 県立青森保健大学の三浦雅史先生。 雪かきのやり方を工夫して冬場の健康づくりに活用しようというものです。 雪かき作業の強さは速歩とジョギングの中間程度の強度があって、 いくつかの事項に注意しながら、作業する方の身体能力に応じて無理なく行えば、 冬場の健康づくり運動として効果があるといいます。 年間、約20億円が消える青森市の除雪。 春になれば消えてしまう雪がもたらす“雪国の試練”ですが、 八甲田の峰々が、ぶなの林とともにミネラル豊富な水を貯え、 青森ならではの自然、日本一美味しい水道水や農林水産業を維持していることを思えば 何とも有り難い“恵み”でもあります。 ただ、現実としての雪、歩道や通学路、交差点の死角、マンホール部分の穴、 狭い道路、そろばん道路など、いくつもの問題を抱えています。 道路での転倒、交通事故や、屋根の雪下ろし、除雪作業中の事故もあります。 社会にとって、問題も多い雪ですが、 過去からずっと雪の中での暮らしてきた先人の知恵を活かしながら、 青森市や除雪業者、そして住んでいる私たちが力を合わせて “雪”のある生活を無事に過ごすことが必要です。 できるならば、その価値をもう一度考えてみたいと思います。 健康雪かき体操 ※雪かきも準備運動が必要です。 |
Author:クドケン
名前:工藤 健(くどう けん)
年齢:58歳
誕生日:昭和32年2月20日
職業:青森市議会議員
メールアドレス:kudoken@wit.ocn.ne.jp
個人サイト:http://www.aomori-style.net/
青森市生まれ
青森市立千刈小学校、青森市立西中学校、青森県立青森高校、
神奈川大学経済学部卒
NPO法人ジュニアグローバルトレーニングスクール顧問
市議会:文教経済常任委員会委員、まちづくり特別委員会、農業委員、青森市病院事業運営審議員
趣味:本が好きで30年間書店に勤務。国際交流やPTA、まちづくり活動など。他に、歩くことと、合気道(弐段)。